DX不動産推進協会

property technologiesのリアル×テクノロジーによるDX推進について

COLUMN


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2022.12.12

property technologiesのリアル×テクノロジーによるDX推進について

はじめまして。DX不動産推進協会の会員企業である株式会社property technologies(プロパティ・テクノロジーズ)の金子と申します。私はCTOとして、グループ会社のDX化やサービス開発を担っております。
私たちを取り巻くビジネス環境は、人口減少をはじめとする様々な社会課題に直面し、世界情勢も日々目まぐるしく変化する予測が極めて困難な時代にあります。その中で、AIやIoT、ビックデータ解析などの先進的なテクノロジーを取り込み、社会課題の解決やイノベーションの創造を進めることは不可欠となっています。
昨今の不動産業界においても、テクノロジーを活用した不動産取引のDX推進サービスが次々と登場し、コロナ禍をきっかけにオンライン接客やVR・AR内見などオフラインにとらわれないサービスが広がりました。宅建業法の改正により取引の電子化や宅建士の押印が不要になるなど、今後、不動産業界におけるDXはさらに加速していくでしょう。

弊社では「リアル(住まい)×テクノロジー」を通じて、「誰もが」「いつでも」「何度でも」「気軽に」住まいを選べる未来づくりを目指しています。本コラムでは、弊社が実現したい未来に向け行ってきた取り組みをご紹介いたします。特に社内で積み上げてきたDX化の道筋と、その取り組みを応用することで実現した社外に向けたサービス展開についてもお伝えしてまいります。ぜひお付き合いください。

中核会社紹介

弊社グループ会社である株式会社ホームネット(以下、ホームネット)の事業についてご紹介させていただきます。ホームネットは、グループ全体の売上のおよそ7割を占めるマンション買取再販を業とする中核会社の一つです。
区分所有のマンションを買い取り、リノベーションを施し、再販をしております。現在、札幌から沖縄まで全国13拠点において、仲介会社や工務店、金融機関などとのネットワークを拡大してまいりました。買取再販では、仕入数が売上の源泉であり、仕入数の増加は査定数に比例します。そのため、主要KPIの一つに査定数を定めています。この査定数を増やすことは人の力だけでは限界があるため、テクノロジーを活用しDX推進をすることを目指しました。
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株式会社ホームネット ビジネスモデルイメージ

DX化の歩み

弊社がDX推進をするためには、テクノロジーを取り入れるだけでは成し得ませんでした。「Garbage in, Garbage out(ごみからはごみしか生まれない)」という言葉がある通り、単にリアルな取引データというだけではなく、有効なデータをどのように活用するかがとても重要です。そのため、我々は現業で生み出してきた有効な不動産取引情報であるリアルデータを積み上げてまいりました。
弊社グループのDXの取り組みは、ホームネットで2013年に仲介会社向け公開物件共有システムの提供から始まりました。これにより仲介会社との円滑なコミュニケーションが可能となり、導入から3年で査定数・仕入数ともに50%以上増加しました。
2018年には案件管理システム、2019年に物件管理システムを取り入れ、支店展開ごとに増加する仲介会社やその各拠点、各営業員の情報管理および案件情報の仕入から販売までの管理を一元化しマネジメントを行うことで、案件機会を逃さず査定数・仕入数ともに20%以上増加しました。これらの取り組みにより、社内外の業務効率化ととも高効率な支店展開を実現しました。

リアルデータとAIがもたらすさらなるDX推進

2020年には不動産価格のAI 査定機能を開発しました。これはホームネットが培ってきた年間17,000件以上の査定実績であるリアルデータとAIを掛け合わせることで、弊社独自の「買取価格」を即座に算出するAI査定エンジンです。
これまでの査定業務では、仲介会社から査定依頼をいただいた後、過去の事例等を調べ、リノベーション費用などを鑑みて買い取れる価格を算出していました。一般的には2~3日かかるといわれるところホームネットでは、当日中に仲介会社へお返事をする、スピードを持った対応をしておりますが、そこへAI査定を用いることで、約5時間かかっていた査定業務を約30分でできるようになりました。1件当たりの作業時間を最大90%削減したことにより、別の物件や他の業務に充てる時間が飛躍的に増加しました。査定依頼を受けてから、より迅速にお返事ができるため仲介会社の満足度を向上させることができました。加えて、既存社員の業務効率化はもちろん、経験値や年次に関わらず即戦力化に寄与しております。
この他、現場管理システム、受電対応システム、 RPA ツールなども続けて導入し、各システムを統合した「KAITRY(カイトリー)」プラットフォームを構築し、さらなる社内DXを推進しております。
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弊社グループにて構築・活用する「KAITRY(カイトリー)」プラットフォームイメージ

プラットフォームの応用で拡大する可能性

「KAITRY」プラットフォームは、リアルデータとAIを掛け合わせることで社内DX推進の核となりました。弊社では、本プラットフォームを社内だけでなく不動産取引のDX化を後押しするサービスとして、2021年7月に日本最大級のiBuyer(アイバイヤー)※ポータルサイト『KAITRY(https://kaitry.com/)』をリリースしました。このポータルサイトを通じて、一般顧客が保有するマンションをAI価格査定していただきます。その後、弊社グループが直接買い取る前提で売却相談ができる仕組みをつくり、新たなビジネス領域の開拓につながっています。

※iBuyer(アイバイヤー) とは、米国発の不動産売却ビジネスモデルの一つ。 AI のアルゴリズムを使い不動産の価格を査定し、不動産の売り手から不動産会社または不動産ポータルサイトが直接買い取るモデル

そしてさらなる応用として、2022年11月には仲介会社向け業務効率化ソリューション『HOMENET Pro(https://www.home-net.gr.jp/features/)』をリリースしました。
『HOMENET Pro』は、最短5秒でAIによる買取価格が査定され、さらに簡単な操作で売却価格提案書の作成ができるクラウドサービスです。本サービスの最大の特長は一般市場価格ではなく、弊社グループ会社の買取価格を表示していることです。また売却価格提案書では、該当物件の価格推移情報などをグラフ化、周辺類似事例や周辺環境のスコアリング、また建築計画などの情報も自動で取得し資料化することが可能です。これにより媒介先を検討する一般顧客への提案にかかる時間を大幅に短縮することができます。
今後は各種契約書の自動作成機能などさらなるサービスメニューの開発を行い、より一層の不動産会社と一般顧客の不動産取引におけるDX推進を目指してまいります。

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『HOMENET Pro』サービスお問合せページ

不動産取引における課題へのチャレンジ

弊社の社内・社外に向けたDX推進の取り組みをご紹介してまいりましたが、それでも不動産仲介、建売住宅、中古住宅再生に携わってきた中で感じる課題は、不動産取引にまつわる非効率・不透明・不確実性といった壁です。私は前職で顧客の集客に関わる目に見えない課題に対し、マーケティングプラットフォームを開発することで可視化・分析し解決をしてまいりました。その経験を持つからこそ、不動産取引においてもそのような壁をテクノロジーで解決できると感じています。
弊社グループとして取り扱うことができる有効なリアルデータをさらに積み上げ、先進的なテクノロジーを掛け合わせることで前述したようなサービスの開発・拡大につなげたいと考えています。引き続き、「誰もが」「いつでも」「何度でも」「気軽に」住まいを選べる未来づくりにチャレンジを続けてまいります。

弊社はこのような思いのもと、DX不動産推進協会へ加入させていただいておりますが、本協会に加入される皆さまもそれぞれの課題を感じ、これまでにないDX推進に取り組まれ、新たな価値創造にチャレンジされていると思います。不動産業界のあり方を変えるという共通する思いを持つ協会の皆さまとの関わりをこの場をお借りして感謝申し上げます。
今後も、我々の取り組みが少しでも本協会の発展に貢献できるよう邁進してまいります。